クロマグロに有効なルアーカラーは?


 


 対象魚別のタックルなどに於いて、ご質問を頂きました回答をさせて頂いております。
 ご参考にして下さい。



 クロマグロに有効なカラーを教えて下さい。



 まず、ルアーのカラーを語る上で前置きがあります。
 以下の話は、私、小西健滋が釣り場で経験した事を元に書かれております。
 また、全ての話のベースはソルトウォーターの外洋性回遊魚とGTに於いての水面用のルアーに
 於いての話です。
 この話は ”断定” ではなく、全て経験からの ”仮説” です。
 よって正解ではありません。
 ルアーのカラーに絶対はないと感じます。
 この話が釣り場で何かのヒントになれば幸いです。


 ■本質を見抜く力■

 ルアーのカラーのお話は大変難しい部分があります。
 『このカラーが良い』 という話の中に、誤解から生まれている話が多々あるからです。

 以下の話はほんの一例です。

 魚が捕食した時にルアーのカラー自体が ”効果があった場合” と ”関係が無い場合” が
 存在すると私は感じます。
 黒い色のルアーでも黄色い色のルアーでも ”どちらでも喰う” といった場合が多々あります。
 簡単に言うと、どのようなカラーでも喰う状況です。

 しかし、ここで良く誤解が生まれる事があります。

 例えば、”ルアーのカラーは釣果に影響がない” 場合に、黄色いルアーを使っていた人のアクションが
 その状況にマッチしている。黒いルアーを使っている人はその状況にアクションがマッチしていないと
 します。
 結果、アクションの差で黄色いルアーにヒットするので、黒いルアーを使っていた人は黒いルアーの色が
 良くないと思うのです。

 極端な話では、使っているルアーの種類が違うのに、色の違いで喰いの差が出ていると
 話すアングラーも見受けられます。

 何が言いたいと言いますと、色を語る上で、色にだけ注意がいってしまい、本質が見えていない状態も
 あるのです。魚が釣れている要因の ”真の本質” を見抜く力が大切だと感じます。


 ■捕食行動を決定付ける要因■

 カラーの他にもっと考えないといけない要素があります。
 ポイント選びやアプローチは別問題として、『ルアーの本体の動き』 『ルアーが動いた時に出る水流』
 『ルアーが放つ光の反射』 などです。

 捕食行動を決定付ける要素のほとんどがルアーの動きだと感じます。
 動きが捕食に与える影響はルアーテストで明確に答えが出ています。
 私はこの事実をテスト釣行の実験によって得ているので、正直、カラーに関しては、ほとんど気にしません。
 ほとんど と言ったのは、100%カラーは関係がないとも言えないからです。
 捕食を決定付けているルアーのカラーの影響もほんの少しですが感じる事があります。
 しかし、アクションや捕食の行われる遊泳層 などの要因のほうが釣果にもっと大きな影響を
 及ぼしていると考えています。


 ■光の反射■

 カラーに拘るアングラーは多いですが、ルアーが放つ 光の反射についての話をされるアングラーの方は
 少なく感じます。アルミ箔やアワビなどの ”光の反射” は動きの次に釣果に影響をもたらすと
 感じています。

 これは、テスト釣行での実験で、多分、間違いなく釣果の差を生んでいると感じます。
 何故、光の反射が有効であるかの明確な理由は分かりませんが、あくまで予想ですが
 光の反射は水中で遠くまで届いてルアーの存在をルアーから離れた魚に知らせる事が
 出来るからではないかと考えています。


 ■色の濃淡■

 ルアーの色の濃淡は、シルエットの出方に関係があると考えます。ルアーのカラーが
 白と黒とでは釣果の差があるような気がする事があります。
 しかし、どちらでも釣れている状況もあると感じます。

 ルアーの色の濃淡で、フィッシュイーターから見た時の、”ルアーの認識度” が変わる事が
 あると考えています。

 「フィッシュイーターから認識しやすい色は遠くに居るフィッシュイーターがルアーを
 発見する確立が高いので良いという考え方」 と 「認識しやすい = ルアーを偽者と見破られやすい」 と
 いう考え方があると思います。

 魚の活性が高く、スレて居ない時に、シルエットがはっきりしたカラーが良いと考えています。


 ■当たりカラーを決める要素は無数■

 ルアーのカラーに於いてアングラーから視覚的に見て、認識しやすいカラー 認識しにくいカラーが
 あります。例えば、曇りや夕方など光の量が少ない場合には、人間の眼は、黄色やオレンジが
 見えやすくなります。アクションを上手につけるという観点からは、良く見えるカラーのほうに
 部があります。しかし、曇りや夕方に黄色やオレンジが有効かといえば、そうではありません。
 ルアーのカラーは水色に大きい影響を受けます。水色も様々な状態が存在します。

 ルアーカラーを語る上で、水色もルアーカラーの選択肢に取り入れないと正確な答えは
 出ません。光の量と水色だけでも判断する基準が少なすぎると思います。

 専門分野の方にお聞きした話ですが、”魚も人間と同様に色の好みがある” との事です。
 その時に喰っているベイトのカラーと同様のカラーを好む事も確認されているようです。
 ルアーカラーは大変難しい。何故なら、自然状況はいつも一定ではないからです。

 人間はすぐに法則性や規則性で物事を認識しようとします。自然界に於いて法則性や規則性は
 確かにあります。しかし、細かい部分まで突き詰めると、例外だらけということに
 気が付きます。この例外を人間の能力で全て処理する事は不可能です。

 『このカラーはこの条件に有効』 と簡単に言う人ほど、私は信用が出来ないです。

 当たりカラーを決める要素は無数にある為に、幾らルアーのカラーについて討論しても
 ”全て人間の推測の域を出ない” と思っています。
 自然界には法則性や規則性がありつつも、例外が多々ある事が ”釣りを楽しいもの” にしていると
 思います。


 ■自分が信じるカラーを信じること■

 ルアーのカラーを選ぶにあたり、他人に惑わされない事が大切です。
 ルアーメーカーが話す ”たくさんのカラーを揃えないと魚は釣れない” という話や
 ”何かにこじつけてこのカラーは有効だ” との話は信じずに、自分自身が ”信じる事が出来るカラー”
 を選ぶ。これが一番の良いルアーカラーのセレクトではないでしょうか。
 経験がなくても、眺めていて、このカラーは釣れそうだと感じる事が出来るカラーです。


 ■では、クロマグロに有効なカラーとは・・・■

 大変、前置きが長くなりましたが、すみませんが、クロマグロに有効なカラーは私には分かりません。

 以前、確かインターネットだと記憶していますが次のような事が書いてありました。
 外洋性回遊魚が好むカラーは、『青〜青緑の波長』 で 『赤〜黄色の波長』 はあまり好まないようだと
 ありました。
 私はこの言葉を半分信じています。でも、条件が変われば、それも変化するとも考えています。

 私が今までクロマグロが釣れたカラーは 『ブルーバック シルバーベリー(青い背中 銀の腹』 と
 『ブラック系』 です。しかし、私が釣れた条件にマッチしていただけかも知れませんし、その時は
 ルアーのカラーは何でも喰った条件だったかもしれません。

 私はこのカラーでクロマグロが釣れた事実があります。
 私の信じられるカラーは 『ブルーバック シルバーベリー(青い背中 銀の腹』 と 『ブラック系』 です。

 これが、2007年2月時点で私が信じられるクロマグロのルアーのカラーです。

 このカーペンターHPは、カーペンターファンの方に ”真実” のみをお話させて頂いております。
 ビジネストークは無しとして、釣師 小西健滋 としてお話をさせて頂いております。

 何か、釣り場でヒントになれば幸いです。








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