Blue Marlin in Anori JAPAN    August 20th, 2005

●場所 三重県 安乗
●日時 2005年 8月20日〜8月21日
●ターゲットフィッシュ マーリン

●テスト目的 カジキヘッドの研究と実験

 2000年か2001年に与那国のうま曽根で掛かった
 150kgクラスのカジキをきっかけにマーリンへの
 探究心に火が付きました。
 それから様々な実験を繰り返してきました。
 PEラインを使ったマーリンの釣りの概要は
 大体、掴めた感が出てきました。
 方法さえ間違えなければ、今、作ったマーリンのタックルなら
 グランダー(1000ポンド)も射程内に入ったと思います。

 ヒットしてからの一連の流れもほぼ、完成した気がします。
 5年位前までPEラインではウォータープレッシャーで
 マーリンは獲れないと言われていました。
 誰もやっていなかっただけで、方法さえ間違えなければ
 何の問題も無く釣れます。

 『PEラインではウォータープレッシャーで
 マーリンは獲れない』 この言葉は固定観念で
 頭の中の想像でしか無かったのだという事が分かりました。
 
 遠くへ遠征しなくても”夢のビッグフィッシュ” に
 トライ出来る事も分かりました。

 グランダーキャッチに向けたタックルの準備は
 ほぼ整い、1000ポンドクラスの黒い野獣への
 戦闘態勢が出来ました。

 修正をかけながら確実に進んでいるロッドベルト
 『大型魚との戦いで自分が満足出来るファイトしたい』が
 形になりました。

 この形状と仕組みで製作に入ります。
 完成は2006年 春には製品化出来ると思います。

 力がある人も力が無い人も ”目から鱗” の
 ロッドベルトになったと思います。


 

 漁師さんに教えていただき、自作した赤牛のヘッド
 

 トローリングヘッドの実験を始めました。
 低負荷のロッドに合うオリジナルのトローリングヘッドを
 目指します。

 関東からカーペンターHPの釣りのお誘いを見て
 来て下さった 小山さんと出川さん

 旅館で夕食を

 朝一に出川さんに150kgクラスのマーリンが
 ヒットしましたが、私がビデオテープをセットしていて
 的確なアドバイスが出来なかったので、ラインブレイク
 してしまいました。
 今まで相当数のマーリンをヒットさせていますが、
 ラインブレイクは、初めてです。
 片山船長に『右も左も分からない人にアドバイスせずに
 ビデオテープセットしてたらいかんやう』 と怒られました。
 すみません

 

 小西のブラックビースト 56 (50−60Lb)にヒット
 ジャンプで120〜130kgと分かる。
 普通にファイトして12分くらいで残り20〜30mまで
 寄せる。ファイトにもコツがあり、プレッシャーをきちんと
 掛け続けないと直下に潜っていきます。
 ここで言っているプレッシャーとはドラグの強さとは違います
 ロッドで如何にマーリンにプレッシャーを掛けられるかと
 言う意味です。
 これをきちんとしないと所謂 ”デスダイブ” してしまいます。
 


 ランディング 一歩手前でフックアウトした。
 ここまでのファイトタイムは12分 
 針掛かりは運なので、このファイトで外れたのなら
 諦めがつきました。

 120〜130kgクラスなら海が凪で船長が良ければ
 苦労無しにキャッチ出来るまでに道具と方法を
 理解出来てきた
 

 マーリンがシイラを追って捕食していたので
 GT−γ120をキャストした。
 2005年の三重の海なら可能性が十分あると
 思います。

 また、小西のブラックビースト56 (50−60LB)に
 ヒットした。
 

 最初のファーストランを切り抜けたので
 マーリンを釣りたいと熱心に言われていた小山さんに
 ロッドを渡しました。
 普通は自分に掛かった釣竿は、他人に渡すことは
 しませんが、小山さんは大変謙虚で良い方で
 又、カーペンターのファン的な方で
 私が気に入った方だったので
 是非、夢を叶えて欲しいとの思いからロッドを渡しました。
 
 小山さんの人柄が気に入ってやらせて頂いた事で
 誰も彼もやらせて欲しいと言って下さっても
 代わる訳では無い事をご了承下さい。

 

 小山さんは大変冷静で私が言った事に対して
 きちんと動作に表して下さり、スムーズにファイトの
 流れが出来ました。

 大海にブラックビーストが飛んだ!

 ファイトのファイナルであるランディング
 ギャフ打ちは喉から心臓が飛び出る位の緊張感がある。
 下手をすれば、逃げられるし、運が悪ければ
 カジキのビルで自分が命を落とすこともある。
 海外では多くの事故が起こっています。
 
 原さんがリーダーマンで最高の誘導をしてくれた。
 この釣りはチームワークが無いと成り立たないと思う。


 小西の会心の一撃が決まった。
 最高の場所をフライングギャフが捕らえた。
 フライングギャフを打つべき最高の機会を見据えていた時
 一瞬 一瞬がコマ送りの様に見えた。
 普段の生活の中には一切存在しない恐ろしい集中力が
 出ていると感じた。
 


 とどめを刺すまでは油断は禁物です。
 カジキのビルに刺されて大怪我をするランディングマンや 
 そのまま、ロープが手に巻いて引きずり込まれて
 亡くなるケースが国内でも発生してします。
 大魚が一振りした尾びれの力は恐ろしいです。
 また、ベテランのマーリンアングラーの方が船体に
 カジキのビルで穴が開いた事があると言われていた

 大魚の怖さを自覚して細心の注意で望みたい。 
 


 完璧にカジキの口を捕らえたフック
 試行錯誤で針の大きさ 形状 材質がどれが
 低負荷のロッドでやるマーリンフィッシィングにマッチ
 するかが掴めて来た。

 来年はもっとキャッチの率を高められそうです。


 遂に夢の ”ブラックビースト” 200kgを捕らえることに
 成功した。
 

 通常、カジキ釣りはドラムのような大型リールに
 1000m位ラインを巻いて人がぶら下がれるような
 大道具で挑む事が多い。
 
 私たちのタックルは、それから見れば、子供騙しのような
 道具に見えるかもしれない。
 しかし、私は確信する。
 大げさな話ではなく、もし、1000ポンドのグランダーが
 ヒットしても針さえ外れなければ、この道具で
 獲れると思います。
 良いキャプテンと良いリーダーマンと良いギャフマンが
 居れば、間違いなく1000ポンドクラスも夢では無く
 実現出来ると思います。
 
 なぜなら昨年、11時間29分ファイトしたマーリンは
 このカジキを遥かに超える大きさでした。
 船に並んだ時の大きさやジャンプの時の大きさが
 恐ろしくサイズが違い過ぎました。
 片山船長が4m余っていると言っておられた言葉を
 確信しました。多分、400kg位あると思います。
 時々、大王崎の沿岸部に現れる300〜400kgクラスの
 ブラックマーリンだろうと年配の漁師さんが言っていました。
 11時間29分のマーリンはリーダーも掴み、
 2度、銛を打ち込んでいるのでルール上は
 キャッチと言っていいかも知れませんが、
 どんなに大きかったと言ってもあくまで推定でしか無いので
 船に上げて量ってみたかった。
 
 何年ものトライ&エラーでマーリンを釣る戦略と戦術は整った。
 いつか、この安乗の海でカーペンターのファンの方と
 チームを組んで、スタンドアップスタイルで
 グランダーの夢を叶えたい。
 
 


 でか過ぎて秤に乗せる事が出来なかった。
 3m35cm 推定200kgオーバー

 キャプテン 片山丸 片山勇
 アングラー 小山氏
 リーダーマン 原純一郎氏
 ビデオ撮影 出川氏
 サポート ギャフマン 小西健滋

 タックル

 ロッド カーペンター ブラックビースト56 (50−60Lb)
 ライン PE6号 500m
 リーダー 200ポンド
 先糸 200号
 ルアー トローリングルアー


 2005年 Summer


 夢追釣師 夢叶う



 来年もカーペンターファンの方とチームを組んで
 チャレンジしたいと思います。
 いつか、きっと安乗の海でグランダーを・・・・・・