BLCシリーズの ドラグ値と ロッド角について |
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■ BLCシリーズのドラグ値とロッド角 ご質問 ■ BLCシリーズに於きまして、時々ご質問ございます。 下記に回答をさせていただきます。 【Q】 BLCシリーズの 『 MAXドラグ はロッドの角度 0°で 何Kg 』 と表示がありますが、 45°の角度の時のMAXドラグの値はどれ位になりますか? 【A】 BLCシリーズは、マグロ ヒラマサ ブリ カツオ シイラなどをターゲットに開発されました。 その中でもマグロ ヒラマサ カツオはヒットしてからランディングするまで ファイト(泳ぎ)をやめないタイプの魚です。 特にマグロは船底付近を大きな弧を描きながら最後まで抵抗を止めません。 マグロ釣りは、ラインの方向が鉛直方向よりもアングラー側に入ることが多い釣りです。 BLCシリーズは、ファイトでアングラーの負担を軽減し、アングラーが不利なポジションになっても、 ロッド角を調整すれば、マグロに大きなプレッシャーを連続的に掛けられる工夫がされた アクションになっています。 ヒラマサ釣りの場合、ヒット直後に ”潮で船が流される方向” と ”魚の走る方向” のタイミングで、 ラインが船底に入ることがよくあります。 しかし、ここでアングラーが魚に大きなプレッシャーを掛けられなければ、根に潜られて ラインブレイクする確立が高まります。 アングラーとラインと船の関係がどうであれ、ヒット直後はヒラマサが根に潜らないように プレッシャーを掛けることは最重要だと考えます。 (※状況によってプレッシャーを掛けないという逆の考え方もある) BLCシリーズは、アングラーが不利なポジションになっても、ロッド角を上手く調整することで ヒラマサに大きなプレッシャーを連続的に掛けられる工夫がされたアクションになっています。 BLCシリーズのMAXドラグ値を0°に表示した理由はロッド角を自在にコントロールして、 パワーを持つバットセクションを生かして、出来る限り大きな負荷を魚に掛け続けることを目的にしたからです。 これは過去に何度も説明をさせていただいている内容ですが、 BLCシリーズはティップとバットのパワーの差が大きいです。(※特に BLC−SC “スーパーコブラ” シリーズ) 下記の緑字は分かりやすいように文章にすると、このような例えになるという文章です。 この文章は完璧に竿の機能を説明したものとは言えませんが、おおよそこのような状態にあります。 文章で分かりやすいように説明したのでご理解ください。 BLCシリーズの ティップからベリー中間部あたりまではペンシルの繊細なアクションの為にあります。 ファイトはバット が担当します。 この文章でBLCというロッドの性質が分かりやすくなると思います。 “ファイトはバットで行う” (※特に高負荷のファイト) ここがキーポイントになります。 アクションを担当するティップに大きな負荷を掛けるよりも、ファイトを担当するバットに力を掛けた方が 効率が良いです。 バットパワーを引き出すにはロッド角を緩めて、バットセクションに力を乗せると良い。 ご質問の 『 BLCシリーズのロッド角45°での MAXドラグ 』についてのご回答ですが、 ロッド角 0°時を 100%とするなら、60%の数値位です。 BLC−SC “スーパーコブラ” シリーズは、ノーマルのBLCよりもティップとバットパワーの差が 大きいので BLC−SC “スーパーコブラ” は50%の数値位です。 この数値を考慮して、また、常識的なロッドの曲がりを考えてのファイトなら ロッドを立てたファイトも全く問題ございません。 BLCを使い 製品開発 小西のファイトもロッドを立てたファイトをしています。 ラインとロッドの角度や負荷に応じてロッド角を細かく調整しています。 ラインとロッドの角度や負荷に応じてロッド角を細かく調整したファイトがBLCの特徴を生かした ファイトだと考えます。 https://www.youtube.com/watch?v=ooD0m24SlYE https://www.youtube.com/watch?v=xVx3gNSSGEI https://www.youtube.com/watch?v=puuFW4Arur8 ■ 設定ドラグ値は変動するので 厳密ではない ■ ご注意点ですが、ドラグの値は状況で変化しますので厳密ではありません。 ラインが出されて スプールの巻き量が減るとドラグ値は大きくなります。 この場合は、ラインの量を考慮してドラグを調整しておかないと過負荷を起こします。 結果はラインブレイクかロッドブレイクか針伸びなどのトラブルの発生となる確立が上がります。 また、波の上下動でロッドが振幅し ドラグが正確に追随しない状況下では、設定数値をオーバーしますので、 これも考慮してドラグ値を設定しなければいけません。 また、ドラグの性質上 “しゃくり” が発生するものもあります。このようなリールは、ドラグが滑り出すまでは 大幅に設定数値オーバーを起こします。 波などの自然条件も考慮し、リールの性質も理解しておかなくては正確なドラグ調整をしているとは言えません。 ファイト時は、鉛直方向よりもアングラー側にラインが入ると上記の%数値は一気に下がります。 魚が鉛直方向よりアングラー側へ入ったら、直ちにロッド角を適正にするか、ドラグを緩めます。 (※ドラグを緩めることは急すぎて追いつかないので、まず、ロッド角を緩めて適正にする) ドラグの数値を合わせて釣りをすることは基本だと考えていますし、私は実践しています。 しかし、一番大切なことは、ロッドから感じる負荷の変動を随時感じながら “いなしたり” “リフトしたり” と、その状況で最善に臨機応変に対応することだと考えます。 製品開発 小西 |
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